朝比奈です。
最近、IT企業への転職やビジネスパーソンとしてのスキルアップを目指して、プログラミングを始める人が増えてきています。先日もテレビ東京の「ワールドビジネスサテライト」を見ていたら、プログラミングスクールに通っているという人が取り上げられていました。
その方は飲食店で働いてたそうですが、入社した月にコロナの影響で解雇されてしまったそうです。そこで違う業種に転職しようということで、プログラミングスクールに80万円払ったそうです。
そして、半年間プログラミングを学んでIT企業に転職をしようと今、転職活動を頑張っている最中でした。
今、話した方以外にもプログラミングを学び転職をしたり、フリーランスとして稼いでいきたいと考えている人はものすごく増えてきています。
学ぶ姿勢、学ぶ意欲はとても素晴らしいことだと思います。
ただ、本当にプログラミングを学ぶべきなのかというと、僕は違うと思います。正確に言えば、優先順位がかなり低いと言った方がいいかもしれません。
では、プログラミングではなく何を学ぶといいのか?
それは、ライティングです。
なぜ、プログラミングではなく、ライティングを学ぶべきなのか、その理由を今から詳しく話していきます。
令和は一億総起業家時代
昭和や平成の頃は会社員として、生きていけば問題がない時代でした。
しかし、時代はもう変わってしまいました。
2019年にトヨタ自動車の豊田社長が「雇用を続ける企業などへのインセンティブがもう少し出てこないと、なかなか終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」と発言をしました。
それ以外にも、サントリーホールディングスの新浪剛史社長が「45歳定年制が必要」といった趣旨の発言をしました。
昭和や平成の頃もリストラや倒産がなかったわけではありません。当然、潰れてしまう会社もリストラも行われてきました。
なぜ、「45歳定年制」が取り上げられたのか?
しかし、公の場で「終身雇用を維持するのは難しい」や「45歳定年制」といったことが言われるようなことはありませんでした。
では、なぜ、上記のような発言が出るようになったのか?
理由は色々ありますが、端的に言えば、日本が本格的に低成長時代に突入してしまったからです。
日本の平均年齢は、2020年時点で48.9歳です。65歳以上の高齢者は2021年時点で3640万人となり、人口の3割が65歳以上となりました。また、2021年の出生数は81万人でした。
これらのデータを見ても分かる通り、日本は65歳以上の高齢者が増え、生まれる子供の数がドンドン減っているのが現状です。
このような状況で国は発展するでしょうか?経済は伸びていくでしょうか?当然、伸びていかないのです。
生涯現役社会の到来
国としては増え続ける社会保障費の問題を解決しようと、1日でも長く働ける社会を実現しようとしています。
その一環として、2021年4月1日に高年齢者雇用安定法が改正され、70歳までの雇用が努力義務となりました。当然、今後は努力義務が義務となり、年齢も75歳、80歳と上がっていくでしょう。
労働者側も「そこまで働きたくない!」という人がほとんどだと思います。
企業側としても、以前のように経済が好調の時代ならまだしも低成長時代の今、固定費の大部分を占める人件費をなるべく下げたいと考えているのです。
ですので、トヨタ自動車の豊田章男社長の発言やサントリーの新浪社長のような発言が出てきたのです。
現在、副業している人の割合は9.3%です。
しかし、これからは当たり前のように自分でビジネスをする人が増えることになるはずです。
なぜなら、自分でビジネスをしないと生きていけないからです。
そうなった時に大事になってくるのはプログラミングスキルではありません。そうではなく、文章でモノを売る力、ライティング力が求められるのです。
なぜ、ライティング力が求められるのか?
それはありとあらゆるビジネスで求められるスキルだからです。
ライティングほど、使う場面が多いスキルはない
最近ではビジネスパーソンが情報発信ツールとして、当たり前のようにSNSやYouTubeを使うようになりました。
YouTubeの場合、動画投稿ができるプラットフォームなので一見、ライティング力は不要なように思えます。
しかし、動画のタイトル、サムネイルに入れる文言、動画の説明欄などライティング力が求められる場面が思いの外あるのです。
今は例としてYouTubeを例にしましたが、YouTube以外のプラットフォームでもライティング力が不要なビジネスはまずありません。どのビジネスを選んだとしてもライティング力は求められるのです。
では、プログラミングではどうでしょうか?
決して学ぶ価値がないとは思いません。
学ぶことで論理的思考力も身につきますし、これからの時代を生きていく上で知っておくべきスキルだとは思います。
しかし、プログラミング業務に関しては依頼をしてやってもらうことが可能です。自分ではできないのなら外注してしまうことだってできるのです。
ライティングは外注できない
もしかしたら、「ライティングも外部の人に依頼すれば良いのでは?」なんて風に思った方もいるかもしれません。
しかし、ライティングはそうはいきません。
もし、外部の人にライティングを依頼するとして、ほぼすべての業務で必要となってくるライティングを外部の人に依頼するなんてことが現実的に可能でしょうか?
大企業ほどの予算があるならまだしも、個人や中小企業レベルの予算であれば、まず難しいと思います。
それに消費者目線で考えてみるとよくわかることですが、発信者本人が書いている文章と外部の人が書いている文章はすぐにわかります。ですので、簡単にバレてしまうのです。
ですから、必然的にライティングは自分でやることになるのです。
先ほども言ったようにもちろん、プログラミングスキルは持っておいて損はありません。発注する側になった際にも何も知らない人よりも、プログラミングの知識や経験がある人の方が的確な指示が出せます。
ですから、学ぶ価値は十分あります。
しかし、優先順位としてはライティングより低いのです。
プログラミングよりかは使用頻度が高く、かつ売上に直結するライティングをまずは学ぶべきだと思います。
キツイ言い方ですが、プログラミングは会社の駒として働く際に求められるスキルです。自分でビジネスをする人にとって優先順位として高くありません。
以前、ユニクロの柳井社長がMBAについて「時間の無駄」と言っていました。そして、「必要ならMBA取得者を雇えばいい」とも話していました。
それと同じです。雇用者として働くのであれば、プログラミングも自分が学ぶのではなく、できる人に依頼すればいいのです。
でも、ライティングに関してはどの立場であろうが、自分で書くことからは逃げることはできません。ですので、まずはライティングから学ぶようにしましょう。
では、今日はこの辺で。
ありがとうございました。