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    友達との起業はなぜ、失敗するのか?

    朝比奈です。

    先日、友人から起業の相談をされました。

    内容としては、「飲食店をやろうと思っているが、ビジネスパートナーとして友達を誘おうと考えている」それについてどう思うか、といった内容のものでした。

    僕は、その場で「辞めた方がいい!」と伝えました。

    なぜ、僕は友だちを誘ってビジネスをすることを辞めた方がいいと友人に伝えたのか、その理由を今日は話していきます。

    結論から先に、言ってしまいます。

    結論から先に言ってしまうと、友達との起業は成功確率が限りなく低い上に、友人を失ってしまう可能性が非常に高いからです。

    「起業は9割が失敗する、1割しか生き残れない」

    そんな風によく言われます。

    それ以外にも、ベンチャー企業の生存率は10年で6%ほどだと書いている経済誌もあります。

    業種・職種によって生存率は大きく変わってきますので、生存率と言っても一概には言えません。

    しかし、多くの方が事業を継続できずに辞めてしまっているのは事実です。

    僕は今まで数多くの起業家、経営者を見てきました。

    その経験から思うのは、失敗する企業の傾向は大体一緒だということです。

    多くの方は会社が倒産したと聞くと、商品やサービスが市場から受け入れられなくなったからだと考えます。確かに、それも少なからずあります。決して、無いとは言えません。

    しかし、会社が倒産に追い込まれる1番の理由は商品やサービスが市場から受け入れられなくなったからではないのです。そうではなく、内部崩壊が原因なのです。

    会社というのは、組織内に問題がなければたとえ苦しい状況になったとしても、持ちこたえることができます。そこから立て直すことだって、十分可能なのです。

    しかし、組織内の人間関係で揉め事ができてしまえば、いとも簡単に企業は傾き潰れます。

    本来、人を雇う際は必ず、上下の関係をハッキリする必要があります。決していい加減にしてはいけないのです。

    しかし、友人関係でビジネスを始めようとするとなあなあな関係になってしまいがちです。

    そうなると、どうなるのか?

    組織として統一が取れないので人間関係で揉めることになり、結果的に内部崩壊していきます。

    言うまでもないですが、ビジネスは遊びじゃありません。

    言いたくないことも言わないといけない場面が多々あります。場合によっては、共同創業者であろうともクビにしないといけない場面だってあるのです。

    それ以外にも、お金が絡むことで今まで見えてこなかった人間性が見えてくる場面だってよくあります。

    ドライな考え方ですが、ビジネスパートナーに関して言えば、相性が合わなければ、すぐに解消すればいいのです。

    起業したい人やビジネスの立ち上げに参加したい人は、世の中にいくらでもいます。探せば、すぐに次のビジネスパートナーの候補が見つかります。

    しかし、友達はそうではありません。

    30代、40代の方ならよくわかると思いますが、30代や40代にもなれば、学生時代とは違って、そう簡単に友達は増えません。

    喧嘩もそうです。

    学生時代なら喧嘩をして、一度関係性が壊れてしまっても謝れば、すぐに関係性を修復することができます。

    しかし、30代、40代になって揉めてしまうと謝る機会がなかなか作りづらいこともあって、なかなか修復しづらいのです。

    最悪の場合、関係性が修復できず、二度と会えなくなってしまうなんてこともよくある話なのです。

    ビジネスで成功することも長い人生において、重要です。それは間違いありません。

    しかし、それ以上に豊かな人生を生きていくためには友達の存在も重要なのです。

    ビジネスに関してはいくらでもやり直すことができます。失敗したら何度でもやり直せばいいのです。

    でも、友達はそうはいきません。やり直しがきかないのです。

    以上の理由から僕は友達を誘って、ビジネスをすることに反対しました。

    結果、友人がどのような判断をするのか、僕にはわかりません。

    もしかしたら、僕の言葉を無視して友人を誘ってビジネスを始めてしまうかもしれません。

    その場合はもうしょうがないのですが、できれば友達ではなく違う人とビジネスを始めてくれたらいいなと思っています。

    友達の価値、大事さというのは歳を重ねるごとにわかってくるものです。

    友達がいない人生が不幸だとまでは言いませんが、友達がいる人生の方が遥かに豊かな人生だと思います。

    ビジネスも大事ですが、ビジネスなんかのために大事な友だちを失わないように気をつけましょう。

    じゃあ、今日はこの辺で。

    ありがとうございました。

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